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 渋井真帆(しぶいまほ)
http://www.womanf.co.jp  info@womanf.co.jp
 マネー&キャリアアドバイザー、(株)マチュアライフ研究所 代表取締役社長。 金融機関や新聞社への販売・マーケティングコンサルティングの他、講演、セミナー、雑誌等への監修・執筆を中心にマネー・ リテラシーやビジネス・リテラシーの普及活動を展開中。男子禁制の「skill for life」スクール、「女のたしなみマネー塾」や 「女のたしなみ やわキャリ塾」は全国から申し込みが殺到するほどの盛況ぶり。著書に「女(わたし)を磨くマネー塾」(三笠書房) 、「あなたを変える『稼ぎ力』養成講座 決算書読みこなし編」(ダイヤモンド社)がある。

第2回
就活のプロセスと攻略の極意

 1ヶ月ほど前、日本経済新聞社主催の女子学生限定の就職セミナーで、MAHOは講師としてお話をする機会がありました。普段MAHOが相手にしているのは企業のマネジメント層か主宰するマネー&キャリア塾に参加するOLのお姉さまばかり。一体女性学生に何を話せばいい?もちろん就職活動に役立つ話をすればいいわけですが、「今の就職市場はこうなっている〜」といった類の話を聞いても無意味だということは、学生さんだって分かるはず。現にMAHOは学生時代そう思いました。

 MAHOが就職活動をstartさせた頃はすでにバブルは崩壊。いわゆる「就職氷河期」に突入していました。ですから、就職部の主宰する就職セミナーに参加するたびにこう思ったものです…「講師の先生、あなたはバブル期に就職なさったのでしょう?楽勝の就職活動を経験したあなたから学んだことを今の氷河期に実践したら、うまくいくモノもうまくいかなくなるじゃない!(実際そうでした)」「就職部の皆さま、大学の就職部なんてコネがない限り就職できないところ。そんなヌルイ就職活動をしてきたあなた方に就職戦線を勝ち抜くノウハウなんて伝授できるわけ?」「就職事情が悪いのはもう何度も聞かされた!知りたいのは、ならば何を知って、何をすれば難関をクリアできるっていうことなのに、もうウンザリ」学生時代にそう思っていた自分が、同じ気持ちをセミナーに参加する女子学生の皆さんに感じさせたら、学習能力なし。ただの「おバカさん」になってしまいます。おバカさんにならないためにはどうしたらいい? それは学生時代に自分が知りたかったことを伝えればいい!ということで、まずは就職活動のプロセスをご紹介します。

 就職活動のプロセスは、販売のプロセスと非常に似ています。 具体的には下記の通 りです。ちなみに()内は販売プロセスです。

  1. 企業や業界を分析して、求められている人材を明らかにする (市場を見定める、顧客のニーズを明確にする)
       ↓
  2. 履歴書(エントリーシート)を出す (広告を出す&アポ取り)
       ↓
  3. 面接 (訪問)
       ↓
  4. 給与、仕事の内容説明、職場環境などの待遇を交渉 (販売条件の交渉)

 このように就活のプロセスは販売プロセス同様大きく4つに分けられます。販売がこの1連のプロセスのどれかひとつでも損なうと失敗するように、就活も各プロセスを丁寧にクリアしていかなければなりません。自分の今やっている行動はどのプロセスに該当するのか?これを常に明確に認識していないと、あなたの就職活動はトホホな結果になるでしょう。なぜって?販売を考えてみてください。プロセスを無視した行動をすれば、決して顧客は商品を購入してくれませんよね。いきなりアポ(面会予約)もなしに訪問したら、商品説明をさせてもらえるどころか、恐らくドアも開けてもらえないでしょう。就職活動も然りです。各ステップをクリアするためには何が必要とされるかについても、販売のプロセスに置き換えて考えてみれば容易に想像がつきます。

 例えば(1)のステップ。顧客のニーズを明確にして、顧客の欲しい商品を売ろうとするのと、とりあえず自分が売りたい商品を売るのとでは、どちらが売れる確率が高い?前者ですよね(ちなみに前者をマーケティング志向、後者をサプライヤー志向といいます。後者になると落ち目になるのは今やビジネス界の常識。だから企業が前者の学生を採用したがるのも当然というものです)。それにもかかわらず、多くの学生が「自己分析」ばかりやって、ビジネス社会や業界、企業の事業領域の研究を怠っています。それって「わたしはこんな人間です。こんな長所や能力をもっています。だからあなた私を買って(選んで)ください!」とやっているようなもの。それじゃあ、押し売りですって。押し売りされて気持ちのいい人がいないように、人材を押し売りされて気持ちのいい企業もありません。 一方、マーケティング志向ならばこうやります。「私が研究したところ、あなたが欲しいのはコレコレこうした能力や考え方、視点をもった人材ですね。実は私の中にはあなたが求めている要素があるんですよ。例えば〜。ほらね。だから私はあなたの前に来ているんですよ」と。エントリーシートなんてまさにシート全体でこういったメッセージを企業に伝えるのが狙いのシート。優しいリクルーターたちは、学生がマーケティング志向で自分を売り込みやすいように、こんなシートまで用意してくれたのです。それなのにその「優しさ」にピンとこない学生さんが何と多いことか!と、MAHOの知り合いの大手不動産会社の人事部長さんは嘆いていました。ちなみにここでの「例えば〜」は根拠を述べるところ。ここが、皆さんが自己分析という名のもとに過去を掘り起こして見つけてきたエピソードを使用するところです。自己分析なんてそのためにするようなもの。それなのに自己分析ばかりやっているなんて…そもそも自己分析ばかり奨める就職コンサルタントって…就職活動を失敗させたいのかしら?と思ってしまいます。

 就職活動って何をすればいい?「(1)〜(2)のプロセスを通して、『私が研究したところ、あなたが欲しいのはコレコレこうした能力や考え方、視点をもった人材ですね。実は私の中にはあなたが求めている要素があるんですよ。例えば〜。ほらね。だから私はあなたの前に来ているんですよ。』ということを企業に伝えることをすればいい」がその答えです。

 それじゃあ、企業が求めている能力や考え方・視点って何?それについてはトレンドがあります。企業が存在するのは変化の速いビジネス社会。その変化に対応すべく日々企業も変化しています。当然、求める人材も変化するもの。とういうことで、最近のトレンドは何?と日経セミナーのために知り合いの人事担当者に片っ端から電話をかけました。面白いことに、彼らもMAHOには実情を話してくれます。MAHOは就職コンサルタントで生計を立てているわけではないので、彼らと仕事上の利害関係がないのがその理由でしょう。けれど日経セミナーでは時間の都合上リサーチしてきたことの半分もお話できませんでした。次回は、リサーチしてきたことの要約をお話したいと思います。



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